工房西側の崖の端には、桐(キリ)の木が自生しています。元口の直径が30cm程度あり、高さは10m程度あります。毎年5月20日前後に紫色の花を多数つけます。花は筒状鐘形で、先はくちびる状に裂けています。葉は、長さ10〜20cmと大きく広卵形で、両面粘り気のある毛が密生しています。大きな日陰をつくるので、夏はその陰の中で仕事をする事もあります。
桐(キリ)は国内でとれる木材の中で最も軽く、湿気を通しません。そのため割れや狂いが少ないという特徴があり、高級木材として重宝されてきました。箪笥(たんす)や箱、琴などの楽器、彫刻材、下駄などに使われています。成長が早いため、昔は女の子が生まれると桐(キリ)を植え、結婚する際にはその桐(キリ)で箪笥を作り嫁入り道具にするという風習もありました。
はせ工房では、以前近所で頂いた桐(キリ)を椅子の座板に使いました。当たりが柔らかく、又温かくて軽いので好評でした。いずれ工房の桐(キリ)の木も家具に使うつもりです。 |